Palace@UK

UK HARDCOREを中心に好きな音楽のリコメンドをしていく予定です

【音ゲーからハードコア: 番外編】UKハードコア入門なミックスを録ったよ編

音ゲーの曲を通じて様々な音楽を紹介していくこのコーナーですが、今回は番外編ということで先日公開した音ゲーマーの方向けのUKハードコアのミックスについての解説をしていきたいと思います。それぞれの選曲に分脈、歴史的な意味も込めてるからちょっと語りたいよね......本当はこういう思いもミックスの中で語るのが筋かもしれないけど、諸先輩方もこういう記事書いてるから良いよね......

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ミックス全体に関して

僕自身が音ゲー、及びにハマったのがIIDXのtricoro、SPADA辺りなのでその年代の音ゲー・J-COREのハードコアとそれらに近しい系統のUKハードコアアンセム*1をあてがうような形でセットリストを組んでいきました。メインで聴かせたいところはあくまでハードコアアンセムの方だけど、展開の主導はあくまでも音ゲー曲たちに握らせる......というところを意識しつつ、実際に機材で繋ぎながら選曲と曲順の決定を行っていきました。

またセットリストを組むことで「予定調和感」が発生するのが怖かったので、全体のグルーブ・ドライブ感についても気にしながらレコーディングを行いました。ショーケース的なミックスではありますが、やはりUKハードコアのDJ特有の勢いやアッパーなノリも感じていただきたかったので......

曲ごとの解説

過去の記事で紹介したことがある曲、アーティストに関してはその記事のリンクを掲載しています。

THE SHINNING POLARIS (kors k mix)

一曲目はL.E.D.さんの名曲のTHE SHINNING POLARISkors kさんのリミックスです。トランスな原曲からフリーフォームハードコア感のあるダイナミックなハードコアになっています。Sanaさんの素敵なボーカルもテンポが上がっても最高です。現在、UKハードコアにドップリな人たちもこの曲がきっかけでハマった人が多くいます。

Orbit2000

Dance Dance Revolutionにも楽曲を提供したOrbit1(Audiofreq)の楽曲です。声ネタやブレイクビーツも満載で音ゲー曲感が結構強い曲ではないでしょうか!?

electric-togethe-rworld.hatenablog.com

Onigo

HommarjuさんのSOUND VOLTEX収録の楽曲です。音ゲーのUKハードコアでは珍しいハードダンスっぽい曲調です。ライブ映えする要素がたくさん詰め込まれているUKハードコアの枠を超えた名曲!

electric-togethe-rworld.hatenablog.com

Funky Town

こちらも音ゲーにも楽曲を提供しているJAKAZiDの楽曲です。こちらもハードダンス風なUKハードコアですが、音ゲーマーにもお馴染みのあの声ネタも出てくる......?中盤のハッピーなブレイクも必聴。

electric-togethe-rworld.hatenablog.com

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Chainsaw Bass (Bounce-Core mix)

UKハードコアの総大将的存在のGammerの楽曲です。こちらは同名曲のGammer自身によるセルフリミックスとなっております。強烈なドンクベース*2と重いキックが耳に残る一曲です。またGammerのこのようなバウンス風のハードコアに影響を受けた楽曲は多く存在し、そのような楽曲を「バウンスコア」と呼ぶこともあります。音ゲー曲ではARACHNE (DJ Noriken Remix)が代表的です。

405nm (Ryu☆ mix)

Another InfinityとしてリリースされたIIDXの楽曲です。この曲のようなパリパリとした硬質なシンセがリードに来ることはUKハードコアでは結構珍しい気がしますが、キックとベースのグルーブや展開は王道なUKハードコアの展開と言えるでしょう。このミックスで使ったExtendedは更にDJにも優しい展開で最高!そして先の曲とこの曲、謎にキメが一致してて繋ぐとかなり気持ちいい感じになります。

Teenage Kiss

IIDXにも楽曲提供している日本ハードコア界の生きる伝説、DJ Shimamuraさんと海外のハードコアプロデューサーであるAl StormとBananamanの楽曲です。爽やかなボーカルやサビのメロディとエモーショナルな展開がグッとくる名曲です。海外のハードコアレーベルであるJump 4 Joyからのリリースが初出ですが、DJ Shimamuraさんのアルバム"FENIX"にも収録されています。

Just Be

現在のUKハードコアシーンをリードするアーティストの一人と言っても過言ではないTechnikoreの楽曲です。Technikore特有の特徴的なリードシンセ、ポジティブなメロディやパワフルなボーカルのどこを取っても最高な一曲です。

 Drop The Bass Now 

HARDCORE SYNDROME収録のP*lightさんの楽曲です。音ゲーのP*lightさんのイメージとは違ってクールでEDMライクなUKハードコアになっています。このミックスでは前半のドロップ*3だけ使っていますが、後半は哀愁感のあるメロディがやってきますのでそちらもぜひお聴きください。

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Follow You

大手ダンスミュージックレーベルのMonstercatからリリースされたAu5の楽曲のRhythmicsによるです。先の曲のようにEDM系のエレクトロなサウンドがフィーチャーされたエモいハードコアになっています。綺麗なブレイクやボーカルも合わさって不思議な雰囲気のある曲になっています。

Elektrick U-Phoria

IIDXに収録されているご存知DJ Norikenさんの名曲です。直前の二曲のようにEDMらしい局長のハードコアですが、豊富な展開や音数の多いメロディなどが合わさって王道のUKハードコアらしくもありながら音ゲー曲としての魅力がたくさん詰まった楽曲になっています。この楽曲もUKハードコアにハマるきっかけだった人が多い印象があります。僕もまたその一人です。

*1:アンセム: 所謂「名曲」のこと。特にクラブミュージック において言われることが多い。礼拝用合唱曲などを指す「アンセム」が語源ではあるがここでは無関係。

*2:裏打ちでドンコドンコと鳴っているベース。音ゲー曲だとDonkey Donkやハードベース・フェスタなどに使われている。

*3:クラブミュージックにおけるサビ、または一番盛り上がっている展開。ベースがメインで鳴っている際に使われることが多いが、メロディがメインの展開にも同様に言える。